発行可能株式総数の変更(増加)は終末博打の種銭作り(増資)に向けた準備か?(1)

需給変化の新たなネタを調査している。

同時に株式市場における概念拡張を目的とするため、できるだけ知らない用語を調べるようにしたい。


無知な領域へ踏み込むのは面倒だし、つい先送りしてしまいがちだが、それは誰しも同じ。

ということは、そこに踏み込む習慣を身に付ければ、短期間で認識できる世界が広がり、既存技術とのシナジーも多様になり、比較優位な技術に昇華できると期待できる。

夕凪さんとの対談音声にもあるように、知らないことを自分なりに調べてアウトプットしていくと、先人の読者や知人がいろいろ教えてくれる効果もある。


さて、今回は「発行可能株式総数の変更」。

文言から想像するに、増資のための枠を拡張したい意図が感じられる。

伸び盛りの企業が増資を繰り返して枠が足りなくなったのか?などと、初見ではポジティブなイメージを持ってしまう。


とっかかりのため、直近1年の適時開示情報から発行可能株式総数の変更のみを実施した企業を選び出してみる。

単元株数の変更や株式分割と同時実施の場合は意味合いが変わると思われるので、それらの銘柄は除外。

①2013/7/30 JQ 3350 フォンツ・ホールディングス
 ・発行済み株式総数:105,332,237株
 ・発行可能株式総数:111,157,600株→220,233,404株

②2014/1/9 JQ 8704 トレイダーズホールディングス
 ・発行済み株式総数:54,851,782株
 ・発行可能株式総数:80,340,000株→210,000,000株

③2014/2/28 JQ 3719 ジェクシード
 ・発行済み株式総数:12,600,732株
 ・発行可能株式総数:18,700,000株→30,000,000株

④2014/3/26 東2 2872 セイヒョー
 ・発行済み株式総数:4,320,810株
 ・発行可能株式総数:6,000,000株→15,000,000株

⑤2014/5/23 東1 3840 イー・キャッシュ
 ・発行済み株式総数:8,296,800株
 ・発行可能株式総数:26,000,000株→33,000,000株

⑥2014/5/27 東M 3772 ドリームバイザー・ホールディングス
 ・発行済み株式総数:4,136,100株
 ・発行可能株式総数:6,814,400株→12,000,000株


イー・キャッシュ以外は確かに枠を広げておいた方がよさそうに思える。

株価を見てみる。

 発表時/直近(2014/6/18)
① 124円/29円
② 67円/49円
③ 78円/78円
④ 239円/319円
⑤ 165円/178円
⑥ 730円/809円


ん?半数の3社の株価は直近100円を切っており、とても勢いのある会社のそれとは思えないが・・・。


直近の時価総額を見てみる。

① 30.5億
② 26.7億
③ 9.8億
④ 13.8億
⑤ 14.8億
⑥ 33.5億


なにやらきな臭い雰囲気が漂ってきた。