証券会社の株式レーティング変更の持つ意味とその傾向

黒田バズーカの株価への影響を分析
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株価へのインパクトとして無視できない「株式レーティングの変更」。

主に証券会社がTOPIXをベンチマークとして3~5段階で格付けを行う。

この格付けの変更やターゲット価格の大幅な変更発表日には、出来高を伴って株価が大きく変動することが知られている。


日本経営財務研究会による検証結果を見てみよう。

日本経営財務研究会:株式レーティングの公表に対する市場の反応 - 株価と出来高の検証 -
出典:日本経営財務研究会:株式レーティングの公表に対する市場の反応 – 株価と出来高の検証 –


発表日に株価が大きく変動しているのがわかる。

格上げになれば上昇、格下げになれば下降と素直な動きだ。


もし発表後も右肩上がりを続けているのなら、発表翌日から適切なタイミングで仕掛けることで超過リターンを得られるが、実際はほぼ横ばいとなっている。

注意深く観察すると、格下げの方は多少ダラダラ下げているようにも見えるが。


また、発表直前に株価が変動している点にどうしても注目してしまう。

レーティング変更の情報が証券会社内のアナリストからトレーダーへ事前に共有されているのか、アナリスト自身が何かよからぬことをしているのかは想像の域を出ない。

どうしてもこの作為性が拭えないため、本格的に検証する気にはなれない。


あるいは、レーティング変更のタイミングに一定の規則性があり、事前に一般のトレーダーが動いているのだろうか?

ユニバース単位で周期的に見直しをかけたり、ターゲット価格との乖離が一定割合になったときなど。

そうであれば何か出来そうな気もするが、どうだろう。


あと気になった点は、証券会社が異なるのに同じタイミングで同じ銘柄のレーティングが変更されていること。

異なる証券会社のレーティング変更のタイミング

決算期や業績予想修正に合わせてきているのなら読みやすいが、さすがにそこまでわかりやすくはなかろう。


朝株でも取り上げられているので、デイトレ限定の仮需イベントと捉えるのも面白い。

ここは近日開講の「サプライズイベントで歪んだ需給を利用するトレード術」の講師であるKeishiki氏の縄張りだろうから、積極的に投稿して参加者で知見を共有してみたいところ。


ということで、個人的には優先度の低いイベントではあるが、株価への影響は見過ごせないレベルなので、横目で観察だけは続けていこう。