基準値を引き上げる:飛躍を目指すためのパラダイムシフトの起こし方


「基準値を引き上げる」

先日終了した富豪の会の先生の言葉だ。


先生自身も、やっと月収100万円を超えてきた頃、師事していたある方に「すでに600万の実力はあるので、3か月以内に600万必達で。」と、サラッと言われたという。

先生の強みはその素直さにあり、信頼している人からの言であれば疑わずに取り組む。


100万を600万に引き上げるには、100万を稼ぐ方法論のブラッシュアップでは到底無理で、思考や行動のパラダイムシフトが要求される。

実はそれこが重要なポイントなのだ。

苫米地英人も、「目標は現状の認識の外に置け」と主張する。


高さ3メートルの天井に手を着けられる人が、3メートル10センチの目標を与えられれば、足腰を鍛えるための筋トレや走り込みを行うだろう。

だが、10メートルを目標としたならば、もはや自分のフィジカルを鍛えるだけでは不可能だと悟り、たとえばハシゴを用意したり、ひもをつるして登ったり、気球を用意したりと、まったく新しい手段を模索し始めるはずだ。


先生もゼロベースから戦略を考え直し、既存の取り組みの優先度を変え、その目標をクリアした。

現在はさらにケタがひとつ違う世界に突き抜けている。


自分が安定収入源を絶ったのも、この富豪の会での気づきに拠るところが大きい。

サラリーマンの給料で生活を安定させつつ、既存の技術に少しずつ磨きをかけ、副収入が給料を上回ったら自立しよう。

善良で親身を装うアドバイザーは皆そう言うだろう。


だが、彼らは、相手がチャレンジに失敗した時の責任を背負いたくないから、無難なアドバイスしかしないのだ。

本音では現状維持を望む大衆が納得できるだけの行動しない理由を与え、しかもダウンサイドリスクを最小化するアドバイス。

アドバイザービジネスとしては、この無難な言葉を投げかけることで、高いシャープレシオが実現できる。


しかし、そんなドリームキラーの言葉を真に受けていては、一生飛躍はないと断言できる。

現状の認識の外まで基準値を引き上げ、自分の認識にない方法論を考え付かなければ達成できない、そんな目標設定だけが人間の飛躍を可能にする。

孤独の闇に包まれ、恐怖で足がすくみ、連日深夜に目が覚める、そんな目標でなければ何の意味もない。


現状+αで満足できるのであれば強要はしない。

そこにも幸せの種はきっとあるだろう。


自分は高い基準をクリアした者にのみ参加が許される世界に行きたいと思っているから、無理やり基準値を引き上げた。

見える風景、触れる情報、関わる人々、その変化の胎動をかすかに、だが確実に、今感じる。