「勝つ投資 負けない投資」読了:確信に対してオール・インするヒントを得た

「勝つ投資 負けない投資」読了。

いろいろと気付きがあり、事前予想よりコスパのいい書籍だった。

特に五月氏こと片山晃氏の記述には、今自分が抱えている課題のヒントがあり、思わず膝を打ってしまった。

“僕がやっていたのは、カジノのチップのように小さなリスクでの勝ちを額を積み上げて、ここぞというときにそれをオール・インするというやり方です。”

「勝つ投資 負けない投資」書評

自分の課題は、先日の「3853インフォテリア」のような、圧倒的期待値を持ち勝ちを確信できる機会を目の前にしても手がすくんでしまうことだ。

微妙な期待値の銘柄のときも同じようなロットしかベットしないため、トータルの収益が下がり、逸失した機会に対する後悔も残る。


かといって、確信を持った銘柄に5倍、10倍のロットを張ったとき、もし負けてしまえばその後長期にわたって後を引きずるだろう。


これを解消するヒントが片山氏のアイデア。


月次などの区切りで最低の収益額ノルマを定め、それを達成するまでは通常の定額ロットをベットし続ける。

確信を持てる機会に出会っても、1.2倍程度でグッと堪える。


そしてノルマ以上の収益が十分上がった後、完全なる確信を持てる銘柄が見つかったとき、その余剰分の収益をオール・インする。


具体的には、損切りで考えられる最大損失額から逆算してベットするロットを定める。

これにより、自分の確信に依って戦いを挑め、勝てば確信を強めることができるし、もし負けても余剰分の収益を失うだけなので、精神的なダメージも1、2日程度で回復できるだろう。


あとは片山氏がその後書いたように、オール・インで大勝したのち、再度元の基本ロットに戻せるかどうか。

人間はどうしてもその大きな勝ちの額にアンカーリングされるため、小さなロットに戻してのコツコツトレードができなくなってしまう。


結果、見積もりの甘い銘柄にオール・インして積み上げた利益を失ってしまうだろう。

今月月初の大敗が尾を引いているのは、金額もさることながら、きちんと自分の確信に比例させてベットしていなかったことも原因だったと思う。


ま、このあたりは基本方針を定め、あとは取り組みの中で自分の気持ちと折り合いを付けていくしかない。

案ずるより産むが易しだ。


書籍の内容に文句ばかり言う人が多いが、彼らは何か勘違いしていないだろうか?

彼らには、書籍を含む学びの素材のコスパを高めるのは自分の意識だという認識が決定的に欠けている。


書籍の内容に得るものがないと吹聴することは、すなわち自分の学ぶ意識が低いと世間に公言しているも同じ。

上質な学びの素材に出会えないと感じているのなら、己の意識から見直してみてはいかがか。


意識が変われば、いくらでもグサグサ突き刺さる素材が向こうからやってくるようになる。

己の不遇を恨み続けて一生を終えるか、出会うすべてのものを価値ある素材に昇華できるか。

シストレに興味を持っている今このときこそが、意識変革の最大のチャンスだと思うがな。