決定木の交互作用による弱エッジの有効活用を考える:聖杯システムは身近にある(4)


記憶が確かであれば、土屋氏は決定木の第一分岐用ファクターに「セクター」を使っていた。

なぜセクターなのか、恥ずかしながら即座には理解できなかった。

当日の製氷皿の例えや彼の他のDVDを咀嚼すると、市場における投資資金はセクターやサイズ内で還流しているとのこと。


つまり、自動車セクター内の銘柄を売った資金は同一セクター内の銘柄購入に充てられ、決して電機や金融セクターには移動しないのだ。

これが「セクター内リターンリバーサル戦略」が有効な理由である。


この確固たるマーケットメカニズムを事前仮説として持っているトレーダーは、セクターを自信もをって第一分岐用ファクターに採用する。

無知なシステムトレーダーはセクターの混在したデータを無理やり最適化しに行くのだから、勝負はやる前から決まっているようなものだ。


確かにセクターよりもリターンに対して説明力の高いファクターは多数あるだろう。

しかし、マーケットメカニズムに依拠しないファクターを説明変数にしたシステムの最適化ほど危険なものはない。

多くのシステムトレーダーが最適化の無限ループを抜け出せない理由がここにある。


私も通った道なので、その無限ループにはまる苦しさはよくわかる。

だからこそ、何とか抜け出すことのできた先人として、システムトレードに熱意をもって取り組んでいる読者を応援したい。

何か感じ入るものがあれば、私から発する機会を是非逃さずキャッチしてもらえればと思う。




6 Responses to “決定木の交互作用による弱エッジの有効活用を考える:聖杯システムは身近にある(4)”

  1. MRK より:

    セクターはトピ500やトピsmall、225で分けるのはどうでしょうか?
    リターンリバーサルの時は時価が大きいものの方が早く回帰すると理解しています。

    • konsin225 より:

      MRKさん

      コメントありがとうございます。

      非常に本質を突いたよい質問ですね。

      おっしゃる通り、TOPIXのラージ、ミドル、スモールなどのサイズによる
      ユニバース選定も有効です。

      したがって、セクター×サイズでユニバースを決めると、より定常性が確保できます。

      時価が大きい方が回帰しやすいかは初耳ですが、良いヒントをいただきありがとうございます。

      検証の材料にしてみますね。

  2. MRK より:

    回答ありがとうございます。

    225をユニバースした場合、ほぼ毎年入替えがあります。
    その都度、データは替えたほうがいいですか?

    • konsin225 より:

      MRKさん

      こんにちは。

      日経225の場合は組み入れ日を基準に入れ替えます。

      日経225連動型ファンドはその日を基準に入れ替えますので。

      225から外れた銘柄は違う銘柄になったと考えていいでしょう。

  3. MRK より:

    どうもありがとうございます。

    おかげで頭の中が整理されました。

    これを踏まえて検証してみます。

    • konsin225 より:

      MRKさん

      いえいえ、反応していただけるとやる気が出ますので、こちらこそありがとうございました!

      未来と過去のデータを質的に等しくするには、売買主体が誰かを意識するといいですよ。

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