山口絵理子に突き動かされて再開したトレードスクール第二期の知られざる舞台裏


「山口絵理子」をご存じだろうか。

自分が衝撃を受けて行動に駆り立てられた数少ない人物のひとりだ。

彼女は今かなりの有名人になったので、詳細はググってもらえばいくらでも出てくるだろう。


その彼女を知ったのは6年前の2008年3月16日、毎週録画している「情熱大陸」だった。

この番組に出てくるのは大抵有名な人物であるため、初見の彼女に対して何の思い入れもなく見ていた。


アジア最貧国のバングラデシュでジュートを素材としたバッグを製造し日本へ輸入、ボランティアではなくビジネスを通して後進国を支援するとの志のもと、奮闘する様子が描かれていた。


対して当時の自分はといえば、フリーランスとは名ばかりの、社会に背を向け無意味かつ無目的にただ生存するだけの生物だった。

自分を活かす仕事をさせてくれなかった会社が悪い、自分を理解しようとしなかった上司や同僚が悪い、労働者を食いつぶす社会制度が悪い、果ては自分を生んだ親が悪い、と。

排泄物製造機とはこのような人間をいうのだろう。


そんなときだ。

彼女の忘れえない言葉を受け取ったのは。

第二第三の情報を頼って進んで、最終的に“ああ違った”って思ったとき誰を責めるのっていったら、他人になっちゃうじゃないですか、環境になっちゃうじゃないですか。でも自分で見たことをもとに決断したら自分の責任であって、失敗したって後悔しない。
(※是非クリックして聴いてほしい。9分17秒から。)


いてもたってもいられず、田園都市線から大井町線に乗り継ぎ、当時戸越公園にあったマザーハウスに勝手な思いを胸に駆け込んだ。

そこに山口さんは当然いないのだが、彼女の空気を感じようと鼻息を荒立て狭い店内を不審者のごとくフラフラ歩き回り、衝動的に使いもしないオレンジ色のジュートのバッグを買ってしまった。


帰りの電車の中、バッグを強く脇に抱えながら見下ろす多摩川の夕映え。

自然と心が決まった。

「もう一度、もう一度だけチャレンジしてみよう。自分が生まれて初めて本気になれたトレードスクールを。がむしゃらだったスクール第一期。確かにあのとき他人ではなく自分、環境ではなく自分が決断した。そうだ、後悔なき充足の瞬間とは、己に依拠した決断によってのみもたらされるのだ。」


2か月後の2008年5月17日の朝、決めたスーツにパンパンのリュックサックを背負いA1方眼用紙を両手に抱えて歩き出す。

後に自分的伝説となる、最高のパフォーマンスを発揮し、強烈な情熱を持った12名の生徒が集ったトレードスクール第二期手書きチャートの会の会場へ向けて、力強く、自分の意志で。




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