日銀ETF買い入れのルール変更か?:積もり積もった仮需処理に追われる年末相場

全脳思考を株式投資へ活かす

12月8日後場、日銀がETFの買い入れを実施した。

トレーダーであれば周知の日銀のETF買い入れだが、この日の買い入れ驚きを持って受け止められた。


公然のルールとして、TOPIXの前場引値が前日終値比で-1%を下回った場合、後場に買い入れが実施される。

しかし、12月8日は前日比プラスでありながらの買い入れであった。


この例外的なオペレーションの理由としては、この日の朝に発表されたGDP改定値だと考えられている。

2014年7-9月期のGDP改定値が、実質ベースで前期比の0.5%減、年率換算で1.9%減となり、速報値から下方修正されたのだ。


12月14日の衆議院選挙投票日に向けて、是が非でも株価下落を阻止するという政府の強いメッセージなのだろうか。


だが本日、日経平均が400円超の大幅安でありながら、買い入れは見送られた。


2014年末までの買い入れ目標額が3.8兆円、昨日時点までの合計額が3兆7734億で、余力は266億。

直近での1日の買い入れ額は374億だったので、文面通りであれば弾切れであり、年内の買い入れはないという推察も成り立つ。


しかし、2013年は1兆円の目標額を超過して買い入れていた。

1兆超えはよいが、さすがに3兆超えはやりすぎという判断なのだろうか?


日銀の買い入れを安心材料として山のように積もり上がった仮需の買いがハシゴを外されたとするなら、調整はかなり深くなるだろう。


この年末、常にデルタヘッジを意識してトレードしている我がトレードスタイルの真価が試される。