トレードスクール第六期最終講(1):分け合えばあまる、集合知の快感の伝達


昨日、8月24日をもって、4ヶ月にわたるトレードスクール第六期は千秋楽を迎えた。

今は、脱力した感じでブログを書いている。


さて、最終講は、いつもどおり自分で引いたタイムスケジュールを超過した我が講義を終えた後、3週間にわたって共同で作業してきた3チームの発表となった。

各チームとも、リモートコントロールの難しさを乗り越えなんとか形に仕上がった。


各人、各チームが連日深夜まで脳みそに汗をかきながら検証した思考の結晶を素材に、アシスタントも加わった16名で討論を交わす。

己の脳内を縦横無尽に駆け巡る16の思考。

きっとこの上ない学びの時間となったことだろう。


個人トレーダーのシステム検証作業は常に孤独である。

一度思考の溝に落ち込むと、たとえその溝が浅くとも、本人にとってはまったく抜け出せないマリアナ海溝のごとき深さに感じてしまう。


しかし、集合知をもってすれば、いとも簡単にその溝から抜け出せる。

プロの高い視点によるアドバイスは言うに及ばず、初心者でもプログラムに長けた生徒が、難解と思われたデータの収集をいとも簡単に成功させる。

検証の下準備から、かつて見たこともないツールの活用、既存概念の外にあるファクターの提案、イベントのバックボーンにあるステークホルダーの思考まで、各個人にとって新たな世界を心地よく感じられる3週間だっただろうと思う。


人間は社会的生き物である。

したがって他者との関係やつながりの中にこそ、いや、その中にのみ価値を見いだせるのだ。


言葉で伝えるのが難易なこの感覚。

だが、第六期の11名の生徒は体感としてしっかりその身に刻んだことだろう。


その感覚は麻薬のように体中を駆け巡り、きっとまたこの感覚を味わいたいと思うはず。

そうなれば、自分から心ある人達、共に高みを目指すトレーダー達に、己の知識、経験、思考、思想、発想を分け与える行為を自然な所作と出来るだろう。


これこそが、このスクールで伝えたかった、真のシステムトレード必勝法。

もしこのときの気持ちを忘れそうになったそのときには、卒業記念品に刻まれたメッセージを見返すべし。