トレードスクール第六期第二講:テクニカル分析の危うさを実感する認識の重要性


第二講の講義内容も、ゼロベースから2週間かけて組み立てている。

テーマ自体は以前とさほど変わっていないが、今回は後の基礎分析やシステム構築に直結する内容のみにフォーカスし、徹底的に掘り下げてみたい。


特に“データの認識”は、トレードの世界では話題に上ることすらない。

重視されるのはもっぱら、データの選択や縮約、モデル化ばかり。

それ以前にデータを認識しなければ、有用な情報を抽出できるわけがないのだ。


その思考にいたっているシステムトレーダーが皆無な今、データの認識思考を身に着けるだけでエッジが立つというもの。

大学院で最先端のパターン認識の研究に従事し、態度形成フレームワークを軸としたプロのマーケティングコンサルタントの視点で、あるべきデータとの関わり方を徹底的にレクチャーしたい。


我々は「見えている」=「認識している」と思い込んでしまっている。

しかし、両者は似て非なるもの。

認識の原理を理解し、未認識を認識するにはどのような考え方に基づくべきなのか、実感として体にしみこませる。


事例として取り上げるのは、秋元康の懐刀である岩崎夏海氏の著書「もしドラ」だ。

おニャン子もAKB48も、実は彼が裏で戦略を組み立てていた事実はあまり知られていない。

彼はもしドラを、人間の認識の盲点を鮮やかに突くことで大ヒット作に仕立て上げた。


予習は必要はない。

岩崎氏の戦略の神髄は本の内容でも17歳の萌キャラ女子高生でもないからだ。


土曜日は驚愕の結末を脳に叩き込むことになる。

人間の認識の危うさを知り、未認識データを認識することの大切さを知るだろう。


そして、未認識データを認識したいという欲求が駆り立てられるはず。

その満たされざる欲求をもって、後の基礎分析、システム構築、集合知トレーディングに臨めば、知識吸収の速度が飛躍的に高まる。


必然として、縮約されたデータであるテクニカル分析基点で思考をスタートさせる危うさを感じてもらえれば、第二講の目的は達せられる。


では明後日、鼻息を荒立て教室のドアを蹴破る勢いで入室してきてくれ!