いまだ残暑中の東京都中央区勝どきの会場にて、トレードスクール第七講を開催した。
第1四半期決算の基本データを生徒に渡して1ヶ月。
流動性のある東証一部銘柄という、正直相当難易度の高いユニバースだったため、生徒達がどこまでのパフォーマンスを出してくるかは不安があった。
しかし、ふたを開けてみれば、出てくるわ出てくるわ、豊富なバリエーションと強力なエッジの数々が!
まず面白いところでは、HPに掲載されている社長の写真の笑顔や、サイト評価スコア、英語のIRなど。
事前に、“プログラム困難なファクターをひとつ入れること”というお題を出したので、作業時間はかかったと思うが、シストレ脳を刺激するには十分な検討が実施できた。
そして、パフォーマンス向上を目的とした合理的な事前仮説に基づくファクター。
重複していて効果が見込めそうだったのが、外国人持株比率と決算レジームあたり。
同じファクターでもそこへ到るプロセスが異なっていたことも興味深い。
腕に覚えのあるトレーダー達が目を付けているファクターなので、読者も深掘りしてみると、きっと得るものがあると思うぞ。
上質なヒントを目にしたらドンドン手を動かしていこう!
個人的に唸ったのは、“発表の日付に着目したファクター“と“決算に関するテキスト表現ファクター”。
前者は言われれば納得できるが、視点として通常は気がつけないファクターだった。
しかもファクターの独立性が極めて高いため、マルチファクターモデルに組み込む合理性も担保できるという優れもの。
これも皆で知を共有するメリットだな。
早速自分のシステムにもこっそり組み込もう・・・。
後者は定性シナリオを身につけたプログラマならではのファクター。
とあるサイトは、決算資料に基づいて記事を自動生成している。
それを利用して、テキストデータから定量ファクターに逆引きで落とし込むという荒技。
しかもファクター効果はシングルでも絶大!
ユニバースを広く取って、再検証したいという意向が出たので、どこかで是非やろう!
さて、一通りの発表が終わり、お楽しみの投票と順位決定の時間。
栄えある優勝者は!?
テキスト表現ファクターを提案してくれた組み込み系プログラマ!
前回の定性シナリオ部門では一票も入らず悔しい思いをしていたらしいが、捲土重来、一気にシストレ界の頂点に立った。
準優勝はRコマンダーTA氏。
彼もまた、前回4位と辛酸をなめさせられたせいか、誰よりも資料の作り込みに熱が籠もっていた。
第三位は前回の準優勝者であるイザナミ名人兼人気講師。
定性と定量で上位に食い込むバランスの良さは、彼のセンスの高さを伺わせるものだ。
ということで、上記3名にはシストレ脳をガンガン刺激する超豪華賞品を贈呈した。
この賞品でしっかり学びを得て、さらなる高みを目指して欲しい。
さて、次回第八講と最終講は、トレードスクールの集大成である集合知検証。
画竜点睛を欠かぬよう事前準備をぬかりなくこなし、皆で有終の美を飾ろうではないか!!