集合知トレーディング。
半分勢いで始めた企画にもかかわらず、6名のスクールOBが参加し、自分を含めて7名での開催となる。
付き合いの長い生徒だとかれこれ5年以上になり、いまだシステムトレードへの情熱の火が衰えていない仲間と過ごす時間は至福の道楽。
さて、集合知を最大限活用しようとするとき、重要なポイントは何だろうか。
情熱や真剣さなどは最低限のベースなのでここでは触れない。
(とはいえ、そういうメンバーを集めたり、コミュニティに参加すること自体、難易度が高いわけだが。)
そのポイントを理解してうまくマネジメントできれば、経済や金融のプロ集団よりも芳醇な結果が期待できる。
ある領域でのプロ集団の場合、基盤となる知識を高いレベルで共有しており、かつ常時顔を突き合わせての相互理解、役割分担がしっかりとなされている。
たとえば「理論株価」という言葉が出てきたとき、用語の定義は共通しているし、その導出プロセスの基本も共有されているだろう。
その基本の上にアレンジを付加したり新たな理論の導入を試み、個々人の強みを活かす形で運用フローへ落とし込むことでパフォーマンスの最大化を図る。
今回のメンバーはそれとは対極にあり、トレードの知識も我流からのスタートでレベルにも差があり、かつ1年に1度会うかどうか、メンバー同士初対面の人さえいる。
トレードの領域に絞れば、すべてにおいて劣後しているように見える。
しかし、いや、だからこそプロ集団にない決定的な強みを持ちうる。
それが「思考の独立性」だ。