正規分布に従わない株価の問題を解決する、件のトレーダーのセミナーや山崎元氏の本で提唱されている方法がある。
偶然の共通性だとは思えず調べてみると、金融工学の世界で用いられる、データの定常性を確保するための非常にメジャーな方法だった。
それは、「階差を取る」という方法。
当日の株価(終値)から前日の株価を引いた値を使って各種ファクターモデルを構築する。
通常の経済変数は1階階差を取ると定常過程に従う、という知見に依拠する考え方だ。
株価のような時系列データは一般的に非定常であるため、そのままのデータで分析すると諸々の不都合生じてしまう。
たとえば、ランダムウォークに従う変数同士を回帰させたとき、回帰係数の値が統計的に0でない値になり、高い決定係数を示したりなど。
そこで、階差を取って定常性を確保するのだ。
ここから共和分の関係にある2銘柄を用いてペアトレードに展開し、ユニバース内リターンリバーサルの特性を活用したロングショートポジションでポートフォリオを組成、重層的にエッジを獲得するトレード手法が有名だが、それはまたの機会に。
さて、実際にTOPIX指数終値の階差を取り、ヒストグラムを描いてみる。
株価のヒストグラムと比較すると、断然こちらの方が正規分布らしいと感じるだろう。
定量的にみると、歪度は-0.4とほぼ均質で問題なし。
尖度は5.5と、ヒストグラムを見てもわかるように尖り気味だ。
(※エクセルで計算したため尖度の基準は3ではなく0となる点に注意。)
より正規分布に近づけるための、前述の著名なお二方が使っている正式な方法がある。
以降は読者自身で調べてみよう!
最終形状はこのような感じでとても美しい。
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よろしくお願いします。
リコルドさん
コメントありがとうございます。
たしかに動画ないですね・・・。
作るつもりが言いっぱなしで終わっていたようです。
すいません!
時系列データの分析は下記の書籍を参考にしました。
https://www.amazon.co.jp/%E7%8F%BE%E5%A0%B4%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%90%E4%BD%BF%E3%81%88%E3%82%8B%E6%99%82%E7%B3%BB%E5%88%97%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%86%E6%9E%90-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98-%E6%A8%AA%E5%86%85-%E5%A4%A7%E4%BB%8B/dp/4774163015/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1528352075&sr=8-1&keywords=%E6%99%82%E7%B3%BB%E5%88%97%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%86%E6%9E%90
共和分や階差の考え方がよくまとまっていたかと。
今後、誤解を受けないように、本文も修正しました。