将来を見据えて、主戦場とするユニバースの選定を考えている。
流動性やボラティリティなども重要であるが、やはり、ただ仕掛けるだけでプラスの期待値を得られるユニバースである状況が必須であろう。
たとえば株主優待実施銘柄のように、それ自体がエッジを持つならば、実利的にも心理的にも自信を持って仕掛けられる。
そんな折、ファンダメンタルの勉強のためブックオフで手にした「株式運用と投資戦略 株式ポートフォリオの理論と実践」を眺めていると、バリュー効果についての興味深い検証結果が掲載されていた。
結論としては、グロース株と比較してバリュー株は恒常的にアウトパフォームするという。
1980年1月~2001年4月とデータは古いが、バリュー株のリターンからグロース株のリターンを引いた結果が下記。
BPR:連結ベースの純資産株価倍率
DY:配当利回り
EPR:連結ベースの益利回り
CFPR:連結ベースのキャッシュフロー(税引き後利益+減価償却実施額)利回り
SPR:連結ベースの売り上げ利回り
メジャーなBPRやEPR指標(PBR、PERの逆数)単体でも、年利7%~8%もアウトパフォームしているというのは驚きだ。
アンダーパフォームしている時期は、2000年初頭のITバブルのみ。
もしかしたらアベノミクス相場でも負けている可能性はあるが、そこはバブルを感じる感性で、リターンリバーサルポジションからデルタロングに傾けて凌いでいくか。
現段階でも、同程度のリターンが期待できる銘柄が2つあったなら、バリュー指標で優位な銘柄のウェイトを高めるなど、将来に向けての準備は可能だ。
こういった検証結果の提示によって、ファンダメンタル嫌いなシステムトレーダーが一人でもその固定化された概念を拡張して貰えればと祈念する。