HITPの課題図書を探すついでに「稼ぐ人の株投資5億越えの方程式」を購入。
池袋ジュンク堂から少し歩いたところにあるルノアールでパラパラめくってみる。
このシリーズは、しっかりとした技術を持ったトレーダーの知見を得られるため、毎回入手するようにしている。
今回は、専業トレーダーのヤーマン氏の記述が興味深かった。
自分は、最終的には流動性の高い大型株のリターンリバーサル戦略での収益獲得を目指している。
そのためには、連動性が高くかつユニークなユニバースを見いだす必要がある。
一般的には、市場、セクター、規模がメジャーなユニバースとなるが、さすがにこの手垢付きまくりのユニバースで強力なエッジを見いだすのは難しいだろう。
かつて主成分分析を用いてユニークなユニバースを見つける取り組みをしていたときに、いい感じのユニバースが見いだすことができた。
自分の強みである定量分析スキルと相場の原理原則を掛け合わせて、確固としたエッジを獲得したいところ。
その視点でヤーマン氏の記事を読むと興味深い知見が得られる。
少しだけ引用してみよう。
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株価が連動する例
下記のような条件にあてはまると株価は連動することが多い
1.同じセクター、業種
例:自動車、建設、電気機器
2.銘柄コードが近い
例:3664モブキャスト、3665エニグモ
3.IPO上場した日が近い
例:3680ホットリンク、3681ブイキューブ
4.親会社、子会社の関係
例:9984ソフトバンク、4689ヤフー
5.銘柄名が似ている
例:2673夢見つけ隊、2484夢の街創造委員会
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出典:稼ぐ人の株投資5 P29
2は銘柄リストを登録すると視覚的に近くにあるため、連動しやすいか。
3はIPOセカンダリー狙いのトレーダー引き続き売買しているのだろう。
ただし、IPOから時間が経過すればするほどその連動性は低くなると考えられる。
5は人によっては首をかしげそうな事例ではある。
ただ、ヤーマン氏のような、実際に稼いでいる専業トレーダーの感覚や知見は傾聴に値する。
まずはそれを是として自分なりに観察、検証してみてから結論を出すべき。
事実、東京オリンピック開催決定時に、何の関係もない食品スーパーを展開する“8289 Olympicグループ”が動き出した例もある。
ということで、今後ユニークなユニバースを考える上で、概念の幅を思いっきり広げてくれる良記事であった。
偏見を持たずに素直にアンテナを張っていれば、学ぶべき上質な素材は無限に存在する。
もし読者が、儲かる手法が見つからないと嘆くのなら、まず疑うべきはカリスマトレーダーではなく偏見に凝り固まった自分自身ではないかな?