では、検証結果をみていこう。
下記がデータ概要。
期間:2013年11月1日~12月5日
分析対象銘柄:2013年11月1日時点の日経平均採用225銘柄
うちJPX400採用銘柄数 :151
うちJPX400不採用銘柄数:74
思ったより不採用銘柄多い印象。
今回は以下2つの仮説が認められるかどうかが注目点。
1.11月6日、JPX日経400銘柄発表のアナウンスメント効果によって、採用銘柄が不採用銘柄をアウトパフォームする
2.11月20日、即時見直しなしのアナウンスメント効果によって、不採用銘柄が採用銘柄をアウトパフォームする
検証結果が下記グラフ、さてどうだ。
まず1の仮説であるが、アウトパフォームは最大で0.9%。
これをどう解釈するかはお任せするしかないが、数値上は気持ち採用銘柄が勝った印象。
仮説はまずまず支持された。
とはいえ軽微な差であり、事前に仕込んでいた投資主体がいたことで効果が薄まったのかもしれない。
次に2の仮説であるが、こちらは11月20日を境にサヤチャートもきれいに下げ、最大で2%を超える下落となった。
この日を起点に不採用銘柄が買い戻され、採用銘柄の失望売りを誘ったといえるだろう。
また、アナウンスメント効果は瞬時に相場には織り込まれず、1週間以上効果の継続が観察される。
アナウンスメント効果はその事象発生を確認してから動いても十分収益機会をもたらすことを、今回の検証結果は示唆している。
ということで、またひとつ新しい概念を自分の体にインストールすることができた。
こういう地道な積み重ねこそが、他のトレーダーを凌駕する自分なりの情報の網。
網を広げて(新概念獲得)目を小さくする(概念の深耕)ことで、他のトレーダーが見落としてしまう、それでいて強力なエッジを捕捉するための構えとなる。
有効なシステムは公知となった瞬間から収穫量が逓減していく。
それに怯えて自分のシステムがばれないようにと祈るのではなく、常に波頭を捉える気概を持てば無敵、何も怖くないぞ。