昨日は我がHighFAI検証チームの最終報告会。
築地市場のインバウンド関連外国人の人混みをかき分けながら、隅田川を臨む会場に向かった。
まずは第1四半期決算発表を起点としたトレーディングエッジの検証報告から。
担当者2人がいろんな角度からの検証を試みたが、結局は以前のパフォーマンスを大きく引き上げるファクターは見つからなかった。
ただし収穫も多かった。
検証を担当しているメンバーが実際の売買を披露してくれ、2人とも安定した利益を出していたのだ。
システムに盲目的に従うのではなく、各自が自分なりの感性を発揮して銘柄を選定する。
これは恐らく、日々の検証チーム内でのやりとりがもたらした効用だろう。
他の定性シナリオをエッジとしたメンバーが日々のトレードに関する気付きを投稿するのを目の当たりにして、見よう見まねで自分の定性判断を加えていく。
自分の固有性を発揮し、機械に出来ないことは何かを考え続ける。
機械が得意なことは機械に肩代わりしてもらい、人間は人間にしかできないクリエイティブな思考にエネルギーを注ぐ。
最強のシステムの片鱗を彼らの実トレードに見た気がした。
つづいては、ガス会社CEOによる「LPG輸入価格と株価の関係」について。
ガスビジネスには特有の商習慣があり、実はその阿吽の呼吸で成り立っている取引によって、業績の未来が垣間見えるという。
一般投資家が目にしている決算数値と、彼が見通す未来の決算数値との乖離。
その乖離は時間と共に当然埋められるので、そのサヤが収益源となる。
岩谷産業の水素シナリオの裏で密かに走っている本質的シナリオの存在に気づいている投資家は少ない。
この定性シナリオを一本認識できるだけで、需給の歪みをクリアに認識できるだろう。
つづいて、中央線界隈を荒らし回っているせどりのエキスパートによる「最新せどり事情」。
彼は会社の給料とトレードの収益、そしてせどりの稼ぎという、トリプルインカムを持つ猛者だ。
いづれもリスクやリターンの特性が異なるため、収益のポートフォリオとして組み合わせるには相性が良い。
いづれかの収益が落ち込んでも、他の収益でしっかりカバーできるので、常にチャレンジが可能。
この心持ちはひとつの収益源に生活の質が左右される人間にはなかなか持てないものだ。
特に給料のみで命を繋いでいるサラリーマンは、会社でも自分を押し殺すことを余儀なくされる。
自分の思いをひたすら殺し、その対価としてわずかばかりの給料を手にする。
そんな日々を送っているサラリーマンには、専業トレーダーよりもむしろ、彼のような収益のポートフォリオを組んでいる人間の方が、目指すべき道標を示してくれるのではないかと思う。
自分らしい生き方を目指すとき、それが専業トレーダーでなければならないのか。
今一度自分の心に問い直してみるといいだろう。
長くなったので続きは明日。
まだまだヤバすぎるくらい上質な議論は続いていく・・・。