

先日の日経新聞にテスタ氏の記事が掲載されていた。
なんでも年間家賃2000万円の六本木のマンションに居を構えているらしい。
セルフイメージを高い状態に保つための背水の陣だという。
自分も安定して稼げる保証が無い状態で会社を辞め定期収入を絶った。
望む結果を残す最短で最善の方法、それは安定を捨てることだと確信したからだ。
多くの賢明で善良なサラリーマンはこう考えるだろう。
トレードで安定して稼げるようになったら専業になろう、と。
一見正しい判断のように思えるが、これでは一生社畜決定だ。
行列ができたらラーメン店を開業すると言っているようなもの。
まったく理解不能だが、本人はいたって真面目にそう語る。
トレードの収益の源泉はリスクだ。
リスクでご飯を食べることの意味を根本からはき違えている。
リスクを取る職業を目指しながら“確実に稼げる状態”という保証を求める。
安全圏にいながら無頼を気取る滑稽さに気づかず、本人だけが悦に入っているという・・・。
読者がサラリーマンで専業を目指しているのなら、もう一度己の根本的欲求を問いただしてみよう。
専業を目指す動機が、単なる現実逃避ではないのかと。
本当に株が好きで一生をかけて突き詰めたいと考えているなら、頭より先に体が何かしらのドラスティックな行動を起こしているはず。
今、妄想だけが肥大化し、検証ツールをいじるくらいのことしかやっていないなら、それが答えである可能性が極めて高い。
今は好きなことを突き詰めてご飯が食べられるいい時代だ。
マネタイズエンジンの原理を理解すれば何でも売れるのだから、本当に好きなことを突き詰めればいいと思う。
その対象が本当にトレードなのか。
かつてない最高の相場環境の今、もし読者が勝てていないのなら、自分にトレードを問い直すいいタイミングだ。
是非深く深くご一考あれ。