情熱を持ち続けるのは並大抵なことではない。
興味を持ってシステムトレードに取り組んでも、1年後、同じレベルの興味を持ち続けられる人間はほとんどいない。
私のトレードスクールの生徒でも、スクール期間は鬼神のごとき気迫で勉強するのだが、1年後に音沙汰があるのは一握り。
だが、だから駄目だとはまったく思わない。
生徒の中には異なる将来のセルフイメージを持ち、その実現に向けて動き出している者も多い。
そのイメージがクリアなのであれば、シストレを損切ってそちらに情熱を傾けるべきだ。
熱意をもって教えた者からすると一抹の寂しさは当然ある。
ともに同じ山の頂を目指したかったとの思いも強い。
しかし、特に現代は上るべき山は無数に存在し、自分なりにカスタマイズした山さえも作り出せる。
その山に登る過程が至福の時間なれば、微力ながら応援したい。
いつか彼らと出会ったとき、自分が山の中腹にいて別の山の頂から彼らに見下ろされぬよう頑張らねば。
そして、異なる山の頂から見える景色を、酒でも酌み交わしながら語り合いたいものだ。