

イギリスの作家レナード・ハクスレイの言葉。
「我々人生のほとんどは、考えまいとするための延々たる努力である」
この深みのある言葉を、トレーダーである我々はどのように捉えるべきか?
上達は以下の3ステップを辿る。
①単体コードの習得 → ②コードの体系化 → ③スキーマ構築
①、②の段階では、局所的な定石を繰り返すことで、インプットデータの処理に関わるチャンク数を徐々に減らしていく。
人間が最大で処理できる情報の塊の数は7チャンクといわれている。
最初はひとつの意思決定に7チャンク使っていたものを、5チャンク、3チャンクと減らしていくプロセスだ。
さらにコードを体系化することで、1チャンクの処理でそれに紐付く複数のチャンクが連動するようになる。
最終的なスキーマに到れば、インプットされたデータに対して無意識が反応するようになる。
上達とは突き詰めると、意識する動作をどこまで無意識下へ落とせるか、その度合いだといえる。
ハクスレイのいう“考えまいとするための延々たる努力”とはそのことを指すのだろう。
トレードを突き詰めていく楽しさは、一見トレードとは何の関連性もないイギリスの作家の言葉にさえ敏感に反応でき、それを咀嚼して味わえるところだ。
今は先人の叡智にローコストでアクセスできる時代。
しかし、それに比例して今に生きる人間の質が向上しているかというと、残念ながらそうはなっていない。
具体的な事例の渦に巻き込まれることで、逆に情報の少ない時代の先人達が出来ていた抽象化思考が困難になっているのかもしれない。
まだ見ぬトレードスクール第七期生には、卒業時にハクスレイの言葉にガンガン反応できるようになってもらう予定。
「我々人生のほとんどは、考えまいとするための延々たる努力である」
まずは今の反応具合を覚えておいて、10月31日最終講での自分と比較してみよう。
今との差異を感じる自分がそこにいたなら、それは一生の財産となろう。
見える世界のすべてが学びの素材となるって、めっちゃ楽しいぜ!