いまだくすぶり続けるアキュセラのインサイダー疑惑問題。
暴落直前の北尾吉孝の煽りとも取れるツイートや発表のタイミング、SBIが大株主だったことなど、炎上する要素をふんだんに備えた事例だった。
実際のところは闇であるし、「エミクススタト塩酸塩」の効果などについては他の情報源で散々取り上げられていたので、ここでは深堀しない。
こういった事例から我々トレーダーは真っ先に学ぶべきは、損切やポジションマネジメントの重要性である。
ツイッターで話題になり、今でも多くの方に語られる“おに”氏。
プロフィールを見ると、一昨年200万を2300万にし、去年2300万を50万に、そして今年50万円を2000万円にした。
そこからのアキュセラ1銘柄信用フルベットで追証がかかり、520万の借金を背負ったという。
診療放射線技師をやられている方らしいので、コツコツ返済していけば復活できる金額であることは救いだ。
以前食い入るように読んでいた件のブロガーが強く念を押していたのが、「滑落」の怖さ。
我々トレーダーは雪山の尾根を渡り歩いているようなものだという。
いつでも誰でも滑落する危険があり、それを防止するのが損切やポジションマネジメントという命綱の存在だ。
この人は大丈夫だろう、このトレーダーは一流だ。
そんなトレーダーの滑落を何度も見てきたと彼は語る。
自分もふとした瞬間、フルベットのギャンブルをしたくなる瞬間がある。
単純に負けが込んでいる時だけではない。
ちょっとしたストレスが積み重なったときや、自分が人間として前進しておらず後退しているような感覚に陥ったときなど、ふっと命綱を手放したい衝動に駆られてしまう。
仕事であれば周りの人間が異変を察知して止めてくれるのだが、個人トレーダーはひとりで意思決定をするため、その衝動を自分自身で食い止めるのはなかなかに大変だ。
資金を銀行口座に分けておくなど、仕組みとしての工夫はできるが、最終的には己自身がその額のお金を持つに値する人間足りうるか、にかかっているように思う。
器以上のお金を持てば、いづれお金に裁かれる。
それが株の追証だっただけで、その器たりなければ、株をやらずとも他の事象によって同じ結末をたどるだろう。
だから日々、鍛錬を積み、概念を拡張し、変化を望む。
最後の審判を「滑落」としないために。
アキュセラで追証にかかったおに氏から感じる「滑落」の怖さ
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