
昨日の雇用統計を受けて、日経平均の円ベースCMEは17250円で引けた。
大証日中時間の引け値17690円比で440円と大幅安となった。
“そろそろ底か・・・”と値頃感で厚く逆張っていたトレーダーは、この3連休を心から楽しめないかもしれない。
今回の雇用統計は、シナリオトレーディングを学ぶには好材料なので、少し考えてみよう。
最近中身のある記事が書けておらず、毎日アクセスしてきてくれる方には申し訳なかったので、有料級の大盤振る舞いをば・・・。
まず、雇用統計は、市場のコンセンサス20.0万人に対して29.2万人と大幅に上回った。

これだけであれば、下がる理由は何もないような気がするし、これまでの売られ過ぎ(かのようにに見える)な株価の動きを見ていれば、むしろ大幅上昇してもおかしくないと考えるのが普通だろう。
しかし、今の雇用統計は米国金利引き上げと密接にリンクしていることを思い出してみよう。
衆人環視の雇用統計が好調であれば、イエレンは金利引き上げのペースを加速する免罪符を手に入れることになる。
つまり、雇用統計が好調であれば、早々に金利引き上げを実施、すなわち株安の引き金を矢継ぎ早に引く、というシナリオが現実味を帯びてくるのだ。
ここで重要なことは、上記のシナリオが当たるか当たらないかは問題ではないことだ。
あるレベルを超えきれないトレーダーは、どうしてもシナリオを“予測”しようとする。
そうではなく、まずはあり得べきあらゆるシナリオを想定し、どのシナリオが本線か、どのシナリオが支線かを考る。
そして、本線シナリオが走っているとするならば、あるイベント、今回であれば雇用統計が発表されればどのように需給が変化するかを事前に想定しておくのだ。
自分のような情報の末端にいる人間には、雇用統計の数値がどうなるかなどわからないし、そもそも知る必要もない。
知らずとも、特に今回の雇用統計は、どちらに転んでも下げるだろうという想定が立つので、安心してショートに傾けられる。
米国金利引き上げはすでに既定路線で、あとはそのペースのみというのはグローバルなコンセンサスだ。
そこに加えて、もし今回雇用統計が悪ければ、たとえ利上げのペースが遅くなったとしても、実体経済の減速を示唆するわけだから、少なくとも買う理由にはならない。
したがって、雇用統計が良好であれば利上げペース加速の思惑で売られ、雇用統計が悪くても上げる理由は何もない。
よって、このイベントでは、時間価値が減少しないプットオプションを買うようなトレードが出来る。
もちろん、中国当局の介入や中東の不安定化、ECBや日銀の緩和スタンスなど、世界では大小無数の事象が発生しており、おのおのに対して固有のシナリオが走っている。
今回の雇用統計のシナリオはその一部であり、当然株価上昇の可能性もゼロではない。
自分はシナリオの確度を高めるために、さらにグローバルな資金の流れを感じるための2つの指標を常時観察し、秘奥義カンピュータ指標も合わせて考えている。

複数の厳選した良質な素材を、洗練中の脳内に放り込んで判断する。
進化するアルゴを引き離すには、もうこれしか道は残っていないと思い、鋭意取り組んでいる最中。
納得のいくところまで突き詰められて、かつパフォーマンスが出たら、トレードスクール第八期にぶっ込む予定。
バレたらマフィアにガチで狙われる究極奥義、カンピュータ指標の算出方法もこっそり伝授するので、まだ見ぬ第八期生よ、スクール開催要望調査に回答の上、楽しみにお待ちあれ!