毎日の朝のルーチンは、近くのコンビニに日経新聞を買いに行くところからスタートする。
早朝5時とはいえ、夏場は明るく、晴れた日は清々しい空気に包まれる。
8時過ぎに目覚ましが鳴っても”あと五分・・・”などと惰眠を貪っていたサラリーマン時代が嘘のように、目覚ましの機先を制して起き上がれるようになった。
人間、変わろうと思えば変われるものだな。
ヘルシア緑茶と日経新聞を買い、パスモで決済。
家に戻って、短パン1丁になり、鏡の前で柔軟体操開始。
体全体にまんべんなく刺激を加える。
一通り終えると、ストレッチバンドを使っての筋トレ。
続けて四股を踏み、体のバランスを確認。
プロテインを一気飲みして、瞑想を15分。
心身共にクリアな状態が完成する。
この一連の流れを1時間かけて行い、6時からトレードの準備に入る。
今、心がけているのは、潜在意識で自動再生されている所作をできるだけ顕在意識に浮き上がらせること。
柔軟体操でも筋トレでも、体のどの部位がどのように動いているかを意識する。
瞑想でも、浮き上がってくる雑念を意識して横に置き、マントラに戻る。
外的な動作によって自分の身体をコントロールし、結果、潜在意識のコントロール領域を広げていく。
データベースマーケティングを生業としていた頃、コントロールしている数万、数十万の集団に対してどんな刺激を与えるとどれだけのお金が搾り取れるか、そんなことばかり考えて仕事をしていた。
過去の経験や統計値、ABテストの結果などから、与える刺激に対して搾り取れるお金はだいたい想定の範囲内に収まる。
ビッグデータ全盛の時代、我々の経済活動のみならず、価値観や政治的信条までもが、データベースを操る者達にコントロールされている。
潜在意識に訴えかけるステルスマーケティングを駆使されると、そのコントロールに抗うのは至難の業といっていい。
無料の魔法石を撒き餌にザイオンス効果によるガチャ体験を促進、低課金ガチャで決済ルートをこじ空け、財布の紐が緩むタイミングで一気に高課金ガチャに誘い込む。
そんな蟻地獄を構築する側にいたからこそ、潜在意識で自動再生される人間の弱さを知っている。
かつての地獄の鬼からのアドバイス。
「顕在意識の領域を徹底的に広げろ!」
さすれば、支配する側の巧妙なステルスにも気づける自分になれる。
自分で自分をコントロールできる自分になれる。
真の自由とはそういう状態を言うのではないのかな?