04.過学習、珠玉選別
3.過学習

データをある程度自在に操れるようになると、よりパフォーマンスのよいシステムの構築にチャレンジするようになります。
勝率、平均損益、連続負け数、プロフィットファクター、損益レシオ・・。あらゆる評価項目を鑑み、可能な限りの手段を用いてすべてのパラメータを最適化したくなるのは人間の性というもの。
しかし、実際に運用してみると想定よりも格段に低いパフォーマンスしかえられず、さらにその時点までのデータを用いて最適化するも、再度の実運用ではまたもや思ったようなパフォーマンスが得られず、さらに最適化・・・といった負のスパイラルに陥ることでしょう。
この状態から抜け出ることは容易ではありませんが、この段階を経ていくこともまたシステムトレーダーには必要なこと。真の最適化とはデータをいじることだけからもたらされるのではないという気付きに到達できれば、このシステムトレーダーにおける最大のボトルネックを飛び越えられることでしょう。
ちなみに機械学習の世界では、過学習を過度な最適化と同じニュアンスで使うことから、それにかけてみました。
4.珠玉選別

相場の本質を捉えた収益ドライバを見出すには、なかなか一人でデータと格闘するだけでは難しいものがあります。
多くの書に触れ、多様な情報を吸収し、そして多彩な人達に出会う。もちろん質の差はありますが、質の低いものを必要ないと判断するためには、ビンからキリまで触れておくことが大切です。
特に、これはと思える人物に出会ったのなら貪欲にアプローチしてみるのもいいでしょう。数は少なくとも、きっと一生の財産となる知識が得られると思います。
この世界は特にホンモノは表に出てきにくいものですから、一度の出会いを逃さずモノにすることです。(ただし、知識の豊富さや語り口のうまさがトレーダーとしての実力とは必ずしも比例しないので、その選別は難しいですけれど。)