09.銘柄の特徴把握の方法
では、前回例に出した資料を元に銘柄の特徴を把握してみましょう。これも難しく考えずに、資料をざっと眺めて目についたところから始めます。

“実体幅(始終)の平均値は151で中央値は110。なにやら大きな乖離があるなぁ。高安幅も平均値は277で中央値が240。ということは、少数の極端に大きな値が存在して平均値が引っ張られているという解釈が成り立つだろう。”
“さて、切り口を変えて高安幅の平均値は151で実体幅の平均値は277。同様に中央値を見てみると各々110と240。んん?なんとなく…ちょっと平均値の比を取ってみると、「1:1.83」。同様に中央値は、「1:2.18」。ほうほう、ということはその比率はおおよそ「1:2」とイメージして問題なかろう。”

このように資料を眺めて目についた特徴を、自分と対話しながらどんどん頭の中にインプットしていきます。(もちろんメモを取りながら。)自分の手と頭を総動員してこういう作業を進めていくと、更なる好奇心にかられることでしょう。
1つの集計対象項目から関連する集計項目のアイデアを想起する流れは、大きく2つ考えられます。
1.類似(派生)項目集計
2.対象項目の掘り下げ

この流れを意識してどんどんデータと戯れていると、たかだか四本値でも無限にいろいろと“自分なりの”アイデアが出てくることでしょう。
最初は大変かもしれませんが、やり始めると多分はまります。はまって楽しくなれば、もうこっちのもの。
『好きこそものの上手なれ』
ゴルフや遠足の日には無駄に早く起きてしまう、あの感覚です。楽しむことは上達を飛躍的に加速させますので、その領域までは頑張っていきましょう。