未来を想像し創造する能力:システムトレーダーに180度のパラダイム転換を強いる

今のスイングトレードにおけるエッジの柱は“業績期待シナリオ”である。

キモは業績シナリオではなく、業績“期待”シナリオである点。

期待が入るかは入らないかが決定的な違いをもたらす。

第二四半期業績予想修正

期待の入るシナリオがフロントガラス越しに今後通る未来の道路を見通して入るのに対し、入らないシナリオはバックミラーを見ながら運転しているイメージ。


一般的なシステムトレーダーはバックミラーを見ながら、“これまで法定速度50kmだったからこれからも50kmである可能性が高い”、“これまで舗装道路だったからこれからも当面舗装道路だろう”、“後続車が車間距離をきちんと取ってくれているので、前を走っている車も適切な車間距離を取ってくれているはず”と考える。


今、高速道路の入り口にさしかかり、前を走る黒塗りのベンツが急ブレーキをかけてもなお、法定速度50kg、マナーのいいドライバー前提で運転を続ける。


“未来のデータは存在しない、しがたって検証のしようがない、未来など誰にもわからないのだから”が彼らの言い分。


しかし、機械が人間の職域を恐るべき速度で侵食している今、“過去のデータで明確にわかること”に優位性を求めベットし続けるのは自殺行為だと思わないのだろうか?

読者がたとえ羽生善治の棋力を持っていたとしても、数年後にはまったく歯が立たなくなるのは目に見えてる。


それでもなお、人間が機械に勝る領域があるとするなら、それは“未来を想像し創造しうる能力”、これしかない。

その唯一無二の圧倒的エッジの源泉を放棄するべきではない。


人間にはフロントガラスの先にある未来を見通せる能力がある。

過去データの最適化作業に邁進してきたシステムトレーダーには相当なパラダイム転換になるだろうが、ここに気づけたなら恒常的に果実をもたらしてくれる真の聖杯システムを手に入れることができるだろう。


必死に考え続け、考えることを放棄しないこと。

パラメータ最適化ツールのボタン連打に逃げるな。