渡辺永世竜王「勝負心」からの気付き:事前準備とその完全執行が勝負を分けるカギ

日々のトレードに関しては9割方ルーチン化し、今現在優先度の低い情報への抵触を思いっきり減らした。

結果、メンタル面の強化に意識を向ける余力が生まれた。


寒空に出回って初見の人達に自分を売り込むへビーな日々も、逆に良質な学びの素材として受け止めることが出来る。


また、書籍もそっち系に重きをおいてチョイスしている。

今アマゾンでKindle文庫本50%ポイント還元キャンペーンをやっていると知り、評価の高いものからつらつら眺め、ピンと来たものを躊躇なく購入した。

土屋賢三

少し古めのシステムトレーダーであれば二ヤリとするチョイスが1冊あるのだが、わかるかな?


さて、渡辺永世竜王の「勝負心」だけとりあえず読了。

将棋界は今、棋譜のデータベースをいかに使いこなすかが勝負の分かれ目になっているという。

対戦相手の最新棋譜や、最新の戦術とその対策をデータベースからいち早く検索し、経験による既存技術と融合させる。


既に攻略法が見つかっている戦術を知らずに使っていた郷田九段に、既に攻略法をインプットしてた渡辺竜王が楽勝したという記述は面白かった。

大山康晴や中原誠の時代は、盤面に向かい合ってからが勝負だったのだが、今は盤面に向かい合うまでの準備が勝敗を左右するという。


アルゴが台頭し、個人のスキルが飛躍的に高まっている今のトレード環境も、そんなところがあるだろう。


場が開いて板に向き合ってからが勝負ではなく、寄り付き前までの準備の質が勝敗を分ける。

むしろ場中は準備したルーチンをこなす作業と化すくらいかもしれない。


あとは、そのルーチン作業を淡々とこなせるメンタルをいかに鍛えるか。

いくら攻略法を知っていても、勝負事には常に不確実性が伴うため、完全なる執行は難しい。


ロットが大きくなればなるほど、恐怖や不安の度合いはそれに比例して増すため、なおさらだろう。

だからこそ、儲けの技術を手にしている今、注力すべき課題としてメンタル強化の優先度は高い。


こうった課題意識を持てば、面倒くさい人間関係からも無限の学びを得られるだろう。

このトレーダーの特権、存分に行使したいものだ。