破壊の剣×はやぶさの剣を手に入れろ!:市場間の資金環流定性シナリオにベットするシストレ

本日、アメリカのクリスマス休暇で閑散相場の中、マザーズ指数だけが大幅に伸びた。

市場別騰落率

イベントにベットしていると、どうしても新興や小型銘柄に偏るため、日経が上昇してもさほど利益にはならない。

むしろ日経でヘッジしている分、股割きに遭うことも日常茶飯事だ。


そんな感じのポートフォリオなので、今月前半苦しんできた分が本日報われた格好となった。


トレード技術の研鑽を考えるとき、過去、現在、未来の資金環流のイメージを持つことは重要である。

今年は“精度の高いイベント銘柄スクリーニング”と“チャートリーディング”に重きを置いていたため、資金環流まで意識がまわっていなかった。


それを意識し始めたのは、グローバルな需給にベットするトレードスクールの生徒に触発されてからのことだ。


自分なりの試行錯誤として、東証一部と東証マザーズの指数を併記したチャートを常時観察するようにしている。

下記は昨日までのTOPIXと東証マザーズ指数の期間60営業日のサヤチャート。
TOPIXと東証マザーズ指数の期間60営業日のサヤチャート

東証の大型株主導で相場が作られ、新興市場はそれについて行けていない様子が窺えるだろう。

昨日時点で15%ものサヤが開き、調整を伺う状況での本日だった。


現段階では、正直そのタイミングは捉えきれていない。

ただ、外資や日銀が相場を作るときには日経225採用銘柄やTOPIX100などに買いを入れるため、その買いが一段落つけばバリュエーション指標で割安になった新興市場への資金環流は必然といえる。

したがって、市場間のサヤの急拡大に対しては、逆張りが基本となる。


あとは、資金が逆流するタイミングを何かしら別の指標を用いて読み解けるかどうかがカギとなろう。

ここは是非、2015年の早い段階で自分なりのスタイルを確立したいところだ。


また今年の12月は、かつてない数のIPOが実施されたため、個人の資金もそこに拘束されていた。

それが一段落して初値で売った資金がどこに向かうかなども考慮すれば、さらにエッジを持った合理的なシナリオが描けそうだ。


たとえば新興市場の株主優待銘柄はその両者が効いてくるため、事前にシナリオを描けていれば、適切なタイミングで自信を持って買い仕掛けられただろう。


定量的な検証に裏付けられたシステムが導くエッジこそが我々システムトレーダーの最強の武器であることは今後も変わりはない。

しかし、それだけでは他のシステムトレーダーに対する優位性にはなり得ない。

最強の武器にさらなる磨きをかける一つの方策が、資金環流のシナリオというわけだ。


破壊の剣にはやぶさの剣を掛け合わせる、チートのごときエッジを手に入れたければ、資金環流のような定性シナリオの描画にも貪欲にトライしていこう!