自分の立ち位置はシステムの外側か内側か:投資その他資産の係数から見えた暖かな光明

本日は四季報2015新春号の発売日。

現在鋭意配信している過去教材「理論株価への収束のエッジ検証」のリニューアル版を制作中、様々な検証アイデアが浮かんだ。

2013年9月に出品した時期から、相当なる概念を手に入れたためだろう、四季報の価値も飛躍的に高まってきた。


たとえば、理論株価を算出する際に使用した「投資その他資産」。

会社四季報スクリーニング

今回構築した、3ヶ月後のリターンを目的変数としたモデルでは、実は“資産ではない”という興味深い結論が出た。


一般的に信じられている通説でも、目的変数やユニバースを変えると、いとも簡単にプラスの係数がマイナスに変容する。

もし自分が売買するユニバースにおいて、通説を覆す堅牢なモデルを構築できたなら、真の意味で大衆に対する逆張り手法となるだろう。


手順としては、まず世の中の通説とされているモデルを使って、その確からしさを検証してみる。

恐らく使い物にならないだろう。


続いて係数の最適化を試みる。

帰納的に導き出されたそれらの係数は、検証した者の好奇心をおおいにかき立てるはず。

その余勢を駆って変数選択やユニバース変更など、制約を設けず多様で幅広いモデルを構築してみよう。


このプロセスにおいて導出されるモデルの量の多さは、混乱をもたらさず、むしろモデルの要点をつかみ取る感覚を鋭敏にするはずだ。

なぜなら、構築したモデルの内側に深く深く自分という柔軟で堅牢なシステムが喰い込んでいくから。


このゾーンに入り込めたなら、自分の完全に外側にある、他者が提供する“サインに従うだけ!”システムを拠り所として一生を終える大衆からの脱却は目の前だ。


システムが自分の外側にある間は、その量は混沌をもたらし続ける。

もしシステムの内側に潜り込めたなら、その量は自律的な秩序を形成し始める。


今、最適化ツールのボタンを押下し続け混乱のさなかにあるのなら、読者はそのシステムの外側にいる。

師走の寒空を当てもなく外遊する日々。

つらくないっすか?