闇株新聞は示唆に富む内容が多いためチェックしている。

先日の「金融庁が公募増資規制を緩和」は、イベントドリブンを収益機会とするトレーダーには興味ある内容だっただろう。


需給変化を収益化する我々トレーダーにとって、公募増資は格好のイベントだ。

特に相場が盛り上がっている時期は事業拡大や一部指定含めて盛んに実施される。

まさに今こそしっかりとした収益をあげられる絶好のタイミングといえよう。

勉強するにはもってこいの相場つきだ。


ということで、自分の頭を整理するうえでも少し丁寧に調べてみる。


そもそも公募増資とは何か、ググってみる。

《東証HPより引用》———————-

公募増資は、広く一般に株主を募集する新株式の発行形態で、時価を基準にした価格で新株式を発行する方法です。
この増資方法には、市場機能を通じて資金の適性配分が行われること、株主資本比率の向上など財務体質改善に対する即効性が期待できるといった特徴があります。

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東証にとっては商売のタネだからか、証券会社や企業向けのプラスの側面のみの記述。

内容も薄いし、投資家に対する影響の視点も抜け落ちている。


《iFinanceより引用》———————-

公募増資の目的は、新規事業や設備投資などの資金を広く一般投資家から集めることであり、また同時に株主層の拡大や株式流通量の増加というメリットもある。

一般に払込金額は、時価より多少低めとなることが多いが、時価より特に有利な価格で発行する場合には、既存株主の利益の保護のため、株主総会でその理由を開示して、特別決議を経なければならない。

払込金額の決定方法には、投資家の需要状況を把握することにより、市場動向に即して払込金額を決定できる「ブックビルディング方式」がよく用いられる。

取引量が少なく株式相場が低調な時に行われる公募増資では、需給悪化懸念がクローズアップされて株価が大きく下落してしまうこともある。

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トレーダー視点で押さえておくべきポイントがしっかり網羅されている。


公募増資の目的は事業拡大のための資金調達ということが教科書的にはクローズアップされる。

しかし我々はバフェットのような投資家ではなく投機家なので、企業価値ではなく需給変化の視点で情報に触れるべきだ。


「株主層の拡大や株式流通量の増加」

株式流通量が増加することで一時的に供給過多となり、当該銘柄に下げ圧力がかかる。

株価下落要因としては、1株当たりの資産や利益が希薄化し、理論株価が低下することがまず強調される。

長期的にはその理論株価に収束するのかもしれないが、目先の株価下落は需給悪化の影響の方が圧倒的に強いことを押さえておこう。


「一般に払込金額は、時価より多少低めとなることが多い」

日本では、売り出し価格は価格決定日の株価に3%前後ディスカウントした価格にすることが一般的。

広く個人投資家に株を買ってもらうため、割引価格で株を売るというわけだ。

特に名前が知られていない企業が多額の資金を必要とする場合、ディスカウント率を高めて買い手を募る傾向にある。


なんだか長くなりそうだが、自分のものにすれば驚異的な利益を生み出すイベントなのでしっかり基礎を固めよう。