他者からの批判は、前向きな気持ちを萎縮させ成長のための行動を抑制する。

実社会において、たとえば仕事をしていれば取引先や上司、同僚、部下から言語や態度で批判されることは少なくないだろう。


ブログを書いていても、たまにそうした批判的なコメントを投稿する人はいる。

かつてアルファブロガーと呼ばれていた人物の中には、この批判に耐えきれず、今後十分な収入をもたらしてくれるであろうブログを閉鎖する人も少なくない。


トレードに関する手法、考え方を強く主張すれば、必ず対立した意見が投げかけられる。

トレードは依って立つべき根拠の薄弱さや、秘匿性の高さによる証明の難しさも相まって対立を誘引する。

一握りの勝者と大多数の敗者のピラミッド構造は、敗者たちの行き場のない感情のはけ口として勝者を祭り上げることを是としてしまう。


よって、勝者たちが他者とのトレードに関するコミュニケーションを絶ったり、ごく一部の閉じたコミュニティに引きこもりたくなるのも理解できる。


だが、たとえ莫大な富との交換であっても、無限の可能性を秘めた新たな出会いの放棄は決して割の合うものではない。


自分は心の持ちようとしてこう考える。

他者からの批判は、その人物が己の価値観や考え方を表現しているに過ぎないのだと。


ランダムウォーク説からトレードによる収益化可能性を批判する者は、単純にその人物がランダムウォークを信じている事実を表しているに過ぎない。

バリュー投資の視点からシステムトレードを批判する者も同様だ。

感情のはけ口としての批判も、その人物が感情をコントロールできない人間であることを表現しているだけなのだ。


自己主張のための対立軸としてたまたま自分が選択されたという事実、ただそれだけ。


彼らとは相互に“正”と“反”で終了する可能性が高いが、一部に“合”まで昇華できる人物も存在する。

そのようなまだ見ぬ在野の凄腕トレーダーと出会うため、批判への心の持ちようを整えてお待ちしたい。